今年も満開の桜を楽しみました。コロナ禍でも結構、多くの人々が桜になごみましたね。

花は、何の花でもいいですね。

パキラという観葉植物を知っていますか?

中南米が原産地で、比較的ポピュラーな観葉植物です。

そのパキラに花が咲くのをご存じですか? 咲くんですよ、とても奇麗で、華やかで、素敵な花が咲くんです。

私の友人のご夫婦が若い頃、新居を購入した時、小さなパキラの鉢植えを買いました。

特にご主人の方が、観葉植物が好きで、水や肥料を与え、可愛がったんですね。

パキラはどんどん大きくなり、鉢替えも何度もして、かなり大きくなった頃、花が一つだけ夜に咲いたんです。えも言われぬ濃厚で魅力的な香りと共に。

白くて繊細で華やかで、それでいてはかなげな感じのお花です。夜にさいて、朝方には、ポロっと落ちてしまうんです。

それから、毎年1個だけ咲くようになりました。

お二人ともパキラの花が咲くのを心待ちにするようになったんですよ。

現実とはひどく残酷なもので、その後、ご主人が病で亡くなってしまったんですね。お子さんがいらっしゃらないので、奥様が一人残されました。

とても仲の良いご夫婦でしたから、奥様の気持ちは例えようもなく、沈んで、絶望の淵にいたんです。

そんなある夜、あの濃厚な魅力的な香りと共に、パキラの花が咲いたんです。ご主人が心待ちにしていた花です。

朝が来て、ポロっと落ちて、また夜になると、一つ咲いて、そんなことが何回も続きました。

一つしか咲かないのに、何度も何度も咲くなんて、ご主人が咲かせたとしか思えないのです。

一人になってしまった奥様を元気づけたかったんですね。

「いつもそばにいるよ」っていうメッセージなんだと思います。

次の年からは、また一つだけ咲くようになったそうです。